『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

いいしれぬ感覚

長い間入院していた田舎の母親が延命措置が上手くいかずに亡くなってしまった。次の日に通夜、その次の日に葬式をすることが多いのだが、都市に住む喪主の上司も亡くなった?とかで、上司の葬儀に出るから、葬儀は週末に延期した。
お通夜で「母親は老衰で穏やかにいのちを終えていった」と彼らは語ったが、なにかいいしれぬ感情が残った。
僧侶の私も予定があって、5日や6日の葬儀式は出れなかったから、都合は良かったのだけど。

あたりさわりのない通夜説法をした。「浄土真宗の葬儀は亡くなった人の為にするのでない、亡くなった人を縁としてお念仏の教えを聞く場…。」
案外喪主の反応を見て、お参りに来てくれた方の反応を見て、話している。葬儀屋のスタッフに話が聞きやすかったと褒められた。複雑な思いだった。