『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

ばちあたり

母は、切手を無くして、遊林やお兄ちゃんを泥棒扱いしたが、

同じ時期に私も無くしたものがあった。3つ無くしたはずだったが、1つは思いだせないけど、1週間くらいで一番先にみつかった。1カ月くらいたって脱ぎっぱなしの服の下から、2000円の勝負下着を見つけた。友だちは「勝負下着っていつつけるのよ?」と笑ったが、上下揃っていないと格好付かない時があるのだ、銭湯に行くとか、温泉に行くとか、同朋会館に行くとか。1カ月なかったからパンツ泥棒がとっていったかな?と、こんな田舎であるわけないと思いながらも過ごした。情けない。

今日ついに、2カ月見つからなかったメイソングレイの水牛の角とレザーのついたグレージュのダウンジャケットが、月参りに行ったお家にあった。愚痴を聞いてくれたご門徒のおばあちゃんに「あったよ!」と電話をしたいくらいだ。家中何度も探した。法事に行ったお家に忘れていないかたずねた。イオンで落とし物届けも出した(ダウンを無くしたなんてとても恥ずかしかったけど)。残念であきらめられなくて同じような新しいのを買おうと思ってバーゲン品を探したが無かった。

2月4日に月参りに行って、3月4日は行かなかった。14日に行こうとも思っていたのだったが行けなかった。理由や都合をつけて月参りに行かなかったばちがあたり、その間寒い思いをした。

イオンで忘れて、いいものだから誰かが持って帰ったのだろう、とか、法事に行ったお家の人が実は・・・とか、情けなくて言葉にできないくらいのことを思って過ごしていた。そんなことないと打ち消すのだけど、疑いのこころは浮かんでくる。

根本煩悩の「慢」「疑」「見(邪見)」、自分が人がうらやむいいものを持っていると思っている、嘘をついていると疑い、他者が自分の物を盗んだと思う。

自己嫌悪のばちがあたる。

罰があたるということは、摩訶不思議なことではなくて、理にかなった因果応報の事実なんだな。