『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

お斎(おとき)は、法事の一部。

15日に法事があった。私にとっても思い入れの深いおじいちゃんの三回忌、おばあちゃんの一周忌。二人はよく並んでいた、二人でよくお参りに来てくれた。私も寂しいけれど、ご家族の悲しみははかりしれない。

前日、法事の式次第を作り、法話の原稿を作った。

式次第

伽陀 先請弥陀

表白

観経 焼香

短念仏止

正信偈 同朋奉讃式 

和讃 南無阿弥陀仏をとなうれば 

回向 願以此功徳

御文 末代無智

持っていくもの 赤本数冊、炭・ライター

念のために持っていったものがとても役立って良かった。

 

お斎(おとき)は、法事の一部。亡くなったことを縁として、集うたものたちが、共に会食して、故人のこと、今日の話をどう聞いたか、日頃どんなふうに教えをいただいているか、を語り合う。そうでない時間になって、料理がうまいだの、日頃何に興味を持って過ごしているか、だけを話し合うことになったら、私の力不足だと思う。

私にとってはお斎はお説教と同様大事な仕事。必ず白衣を着て上座に座ります。

きょうだいが多い法事なのでおのずと亡くなったご夫妻の話になります。そのうち「わしは、しゅうかつ(終活)をしている。」と、話される方がいて。ネットで墓参り出来るところがあるらしい。「そうですね、終活いいことかもしれませんね。でも息子さんに一言お伝えくださいね、私なら、おやじ何を言っている、墓参りくらい俺がやる、っていうけどな。」墓はあるんだから。

親鸞聖人の話、蓮如上人の話、白骨の御文のこと。

家のルーツ、寺のルーツ。ご門徒の家に古文書があると、当寺のこともわかる。

それから、小さい時にみんなで参加した花まつりの話、これからも大切にしていってほしいって。

いろいろ予定があったのでノンアルコールビールだったのに、もりあがってすっかり酔ったようにおしゃべりをたくさんした。

褒められたので手に書いた。「あんたは、さっきの法事の話からずっと、言行一致してる。まあ、わしはしらふではないけど(笑)」つい手に書くくらい、うれしい言葉だった。