『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

女性がお寺の仕事(法務)をするということ

報恩講のお付き合いが20カ寺ある。

20カ寺のお寺にお参りするが、当寺の報恩講にお参りに来ていただく。これを「参りかい」という。かいは「会」だと思う。

うちは報恩講を3日勤めるので、

初日は6人以上

中日は10人以上

結願は5人以上

いてくれて普通のお勤めができる。ゆえに20カ寺のお付き合いでは足りない。じいちゃんは専業坊主だったからお付き合いも多かった。じいちゃんはちっともいばらなかったけれど、どんなに偉い方だったかお浄土へ帰られてから感じる。

私の代になってお付き合いはだいぶ減った。もちろん人がいない時は臨機応変にやる。初日は二重を二首、三重を二首していただくこともあった。

今日は参り会のお寺のお参りに行った。調声の方がくそ下手だった。私の組では初めて聞く超ド下手で、ご病気なのかなとさえ思った。

お勤め(みんなでお経をあげること)はあわすことが大事だと思う。

大事だと思っていないかたもいるが、

大事だとは思っていてもあわせられないのかもしれないが、

 

うちの住職はあわせられないので、参り会で恥をかきそう。

女性がお寺の仕事(法務)をすることについて、「住職(男)がいるのに、法務をしないで、女性がしているはおかしい」といっている方がいたと聞いた。聞いた女性たちは、住職「男」がいないから、がんばって法務をしている女性たち。それでも彼女たちはひきつっていた。「住職(男)がいるのに、法務をしないで、女性がしている」のはうちだけです。直接私に言って欲しい。

但し、本山からのご依頼金を完納してからいってくださいませ、さかのぼって。ちなみにですけど、私が愛用しているこの輪袈裟は、「完納連続50年」の畳輪袈裟だったはずですわ。あら、蓮如上人御遠忌の御依頼の完納だったかしら、あ、それは確かこっちよね、いろいろあるから間違ってしまいますわ。

 

あなた今日もお勤めありがとうございます。結婚前に申した通り、あなたが一般企業にお勤めをしてくださるお陰で月給があり、社会保険があり、私にも年金があり、本山からの御依頼金も教区の御依頼金も納めることができて、うちに婿に来たばっかりに辛い思いをさせてごめんなさい。だから私は出来ることはお手伝いしたいと思います。

 

真宗大谷派女性差別を考えるおんなたちの会」で言われていたのはこのことだったのかと、20年もたってから実感している。鈍感ね。

今は声をあげて泣いているけれど、明日からまたがんばるからいい。味方も仲間もたくさんいるし。