眠れない、熱が出る夜のわけ
終わったー。明日満座(最終日)に話す原稿出来た。
もう10年ほど、毎年3月11日から3日間、法話に呼んでもらっている。幼い遊林を何度か連れて行ったことがある。
私は話すことを原稿に書くので、一度話したことは話したくない。
けれども、答えと言うか、結論はいつも、唯念仏。南無阿弥陀仏、念仏を称えることがただ一つのすくい。この一つの答えの為に毎年三日間話す。
おじいちゃんおばあちゃんは、どんなにつまらない話でも、やろうと思っていたことや、晴れた時しか出来ないだろう農作業だって放りおいて、お話を聞きに来てくださる。
プレッシャーで眠れない日や、熱が出ることさえある。当然だ。
明日の満座法話の一部↓
なんで寝れんて、
(こちらの)○寺さんの説教せんなんもんで緊張しとったがです。
私にとってこの場所は、背負いきれないほど大切です。皆さんがわざわざ足を運んでくださる、大切にして下さっている気持ちが伝わるからです。
娘の遊林に、うちの便所に置いてある、この本の話をしました。
これは、(石川県)津幡のプラントスリー、皆さんも行ったことないかいね?
プラントスリー、たくさん物があって、いろいろ安いけれども、
いつからか、入口に「宮脇書店」ができて、家族3人で行ったらそれぞれ好きなものが買えていいね。プラントスリーの「宮脇書店」にこれがあった。
この本は北國新聞社から発行、小松の勝光寺で元同朋大学学長やった池田勇諦先生が連続講座をされた、そのことが本になった。
元同朋大学学長やった池田勇諦先生の言葉は、わからない言葉でいっぱいです。
それを、東本願寺出版から発行されているものを参考にして、
北國新聞社の、この本の担当の人は、一生懸命に読む人にわかるように言葉にして下さっている。これが、すごい。
私は僧侶になって今年で25年ですから、私には耳慣れた、見慣れた言葉ばかりですが、この訳は貴重だなと思いました。皆さんにもお勧めしたかったのですが、残念ながらまだ最後まで読んでいません。来年は、読んだわ、と、お話できるといいですが。
横道それて長くなりましたが、
この、「仏教の救い3」アジャセ王の帰仏に学ぶ(実は、題名だけで興奮しますが、)
は、父を殺したアジャセ王が体中にできものが出たことが描かれ、あります。
お釈迦様の教団を心にくく思い、
自分が教団の長になるべきだと思う、お釈迦様の従弟のダイバダッタが、
教団を乗っ取るためには力がいるから、
王舎城の王子である阿闍世に、
彼が、父を殺したい程憎むであろう話をして、
阿闍世はダイバダッタの策略にしっかりのって、父を怨み、
王舎城の王である、父、ビンバシャラ王を幽閉(牢屋に入れて)して殺してしまう。
(本より)ところが、王位を奪ったアジャセは、その後、ビンバシャラ王の深い愛を知り、熱い後悔と罪悪感に襲われ、いつしかそれが高熱と腫れものになる。家臣たちは「六師外道」の教えを聞かせ、アジャセに罪はないことを説くのですが…
と、書かれています。
本には、「仏教のすくい3」ですから、アジャセがどう救われていくのか、
釈尊の、「月愛三昧」、アジャセが救われなければ、涅槃に入らず。
これは、しびれるほど、涙出そうなほどのところですが、
親鸞聖人の言葉で言うと、
弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずるに ひとえに親鸞一人がためなり
この感覚が非常に近いです。『歎異抄(後序)』の言葉ですが、聴いたことないですかね?
遊林に、この便所に置いてある本の、お経に出てくる物語は、私たちにもあることで、この本のアジャセは父の王を殺した後悔で体中にできものができたけれども、私たちの生活の中でも、思っていることで、体が熱出ることもある。
と話しましたら、「そりゃそうやろ、緊張して腹痛くなるのもそうやろ」、と言われて、なんかちょっと悔しかったんですけども、
悩んで胃炎になったことがあります。
ストレスで母乳が2カ月でぴたりと止まりました。
昨年のめまいは、6月から半年続いたけれども、その前の10月、11月、悲しくて眠れない思いが続いて、それから1月の年賀状に中傷のハガキが届いた。その送り主は3月に死んだ。
5月に差別問題研修会に参加して、「下寺の問題」を学習して、パンクしてしまって、6月の自坊の報恩講目前にめまいは始まりました。
人間はずっと悲しんでいられるほど強くない。
めまいはずっとふらふら、酔っ払っているみたいに、進むけれど、いつも緊張していたことが緊張しなくなった。お勤めも緊張しなくなった。これ、自己防衛本能かもしれません。このままでは生きれないという自己防衛本能です。
今回は、気負って2月の半ばに熱が出た。
私は一生懸命なのは結構なんですけど、真面目すぎますね。