『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

十方の如来は 衆生を一子のごとくに 憐念す

十方の如来は 衆生を一子のごとくに 憐念(れんねん)す

The Tathagatas of the ten quarters compassionately regard each sentient being as their only child.
浄土和讃

5月の法語|2019年の法語|真宗教団連合

 

The Tathagatas-【如来(阿弥陀如来)】

ten quarters-【十方】

compassionately-(副)思いやりをもって、同情的に、哀れみ深く、情け深く、温情をもって【憐念】

regard-AをBとしてみなす【す(る)】

each sentient being-すべての感覚のある生き物【衆生

(as) their-彼(彼女)らの、【十方の如来

only child-一人っ子、唯一の子【一子】

 

「わかったぞ」と、遊林。すごいぞ遊林。

迷林は今『親鸞の世界』を斜め読みしている。西谷啓治が司会をして、鈴木大拙と曽我量深と金子大栄が対談している本。この始めに、鈴木大拙が「教行信証」を英訳した時のことが話されている。それですっかり、英訳が気になって、遊林に泣きついた迷林だった。

「sentient beingがわかった瞬間、すべてがわかった」と彼女は言った。数学も英語もさっぱりわからない迷林は、「Tathagatas(たたーがたー)」だけはわかった。それは唯一遊林の電子辞書には出てこない言葉だった。

 

親鸞の世界 (真宗文庫)

親鸞の世界 (真宗文庫)