『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

「是旃陀羅」問題学習会開催の願い

次世代の会・坊守会合同学習会

「是旃陀羅」問題学習会開催の願い

 

 初秋の候、皆様におかれましては益々ご法義相続のこととお慶び申しあげます。

 この度、金沢教区第11組次世代の会・坊守会合同で、「是旃陀羅」問題学習会を開催することにいたします。 

 地域によって異なりますが、組内では法事に『仏説観無量寿経』が勤められることが多いです。この『観経(かんぎょう)』に、「是旃陀羅(ぜせんだら)、不宜(ふぎ)住此(じゅし)」(『真宗聖典』91頁)母親殺しを行えば、刹利種(クシャトリア・王族)を汚します、それは「旃陀羅」であり、ここにいることは出来ません、と臣下の月光にいわれ、国王阿闍世は母親殺しをとどまることが書かれています。 

 この「是旃陀羅」について善導大師は「すなわちこれ四姓(ししょう)の下流(げる)なり。これすなわち性(しょう)凶悪(きょうあく)を懐(いだ)きて仁義(じんぎ)をならわず、人皮(にんぴ)をつけたりといえども、行(ぎょう)、禽獣(きんじゅう※)に同じ」(『観経疏』)とし、宗門は、近世において、宗学者が「旃陀羅」の語を「穢多」と同義に解し、同意語として流布し、それは近代になっても無批判に踏襲されました。

観無量寿経』の「是旃陀羅」の教説部分は、被差別者にとってはやりきれないほど、心に痛みを感じるところである。

小森龍邦親鸞思想に魅せられて』明石書店・2014 年・79 頁)

私たちが読誦するお経に傷つく方々がおられることを共に考えたいと思います。

(日程は同封のチラシを御覧ください)。どうかご参加ください。

 

ご参加の方には、閉会後にかほく市内の飲食店のお弁当をお渡ししたいと思います。(要申込)

※禽獣(きんじゅう)とは猛禽の鳥・獣のこと。