『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

頭がツタンカーメンの鳥

先日着物屋さんで足袋を三足買った。福助の足袋と、ストレッチのと、小指あたりにキラキラのついたカバー。どれも卒業式の日に履いた。ストレッチの足袋は、動いているとこはぜが外れることがある。訪問着を着るのに外れたら辛いので、福助の足袋を履いた。が、あろうことか、サイズを間違えて買った。なんだ、テンパっていたのか。でもしょうがないので0.5小さいだけだから半日は耐えれるだろうと我慢して履いた。雨の日だったのでカバーが大いに役立った。午後からの謝恩会は3500円の着物だし、帯もワンタッチで楽。こはぜが外れたら直せばいいからストレッチにした。

 

着物屋さんは熱心だ。以前デパートでもそうだったが、足袋一足買う時も名前を書かねばならない。私がおしゃべりなのが災いして、いろいろPRもされる。やはり加賀友禅が好きで、そりゃみりゃわかる。

「明日は訪問着を着るんです。ええ、加賀友禅の、緑です。」「珍しいですね。」なんぞと話しながら、帯を勧められた。「それは好きじゃないなぁ。」「じゃこれ、どうしてもPRしたいんです、創立記念で作ったこれ、柄の出方がこんなふうに違うんです。」と、私もかなり好きな帯を見せてくれた。ふと、「加賀友禅の有名な作家のなんとかさんという方の鳥の描いたのを持っているんですよ、鴨?だったかしら。」「○さんの帯、聴いたことないですね、すごい。」なんて話していた。

 

その鳥のことがずっと気になっていた。鴨といったものの、ではない。半分カマかけたのであった。体は鴨のように水鳥な感じで、ツバメや、雀、ウグイスのような小さくて飛ぶタイプではない。カイツブリではない。鶴やサギのように縦長のすっとしたやつでもない。キジでもない。絵で描くと、半円になると思う。頭がツタンカーメンのようだったはずだ。たしか四文字だったはず。

 

鳥に詳しいお兄ちゃんに聞いたが、「バカなのか」と言われた。

遊林に言ったら、「エリマキトカゲ」といった。私は鳥の話をしている。そしたら、「孔雀」といった。「孔雀を見たことがないのか。」とお兄ちゃんは笑ったが、考え方の筋はいい。しかし、それは縦長のすっとしたやつなのである。

 

加賀友禅」「鳥」くらいで調べたら、それらしい絵があった。所有者である母も「そう、これよ。」といった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Aix_galericulata_(wild_living_in_Warsaw).JPG

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%B7%E3%83%89%E3%83%AA

 

どうよ、頭がツタンカーメンの鳥だろうよ!と、私は威張ったが、お兄ちゃんいわく「どこが。」男にはわからないのかねぇ。

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やはり、私にとっても「イラストがささっと書けるようになっちゃうプログラム」は必要なのかもしれない。