『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

正信偈をよもう 復習 <曇鸞>①

親鸞聖人の作った高僧和讃は、
龍樹菩薩      付釈文    十首
天親菩薩    付釈文  十首
曇鸞和尚    付釈文    三十四首
道綽禅師    付釈文    七首
善導大師      不釈文    二十六首
源信大師      不釈文    十首
源空聖人      不釈文    二十首

※曇鸞和讃 三十四首と最多。

  本師、曇鸞は、梁の天子 常に 鸞のところに向こうて 菩薩と礼したてまつる。
  三蔵流支、浄教を授けしかば、仙経を焚焼して楽邦に帰したまいき。(「正信偈」)

以下の曇鸞和讃をみると意味がわかる 
<第三十四首>
本師曇鸞大師をば
  粱の天子蕭王は
  おわせしかたにつねにむき
  鸞菩薩とぞ礼しける

<第一首>
本師曇鸞和尚は
  菩提流支のおしえにて
  仙経ながくやきすてて
  浄土にふかく帰せしめき

<第二首>
四論の講説さしおきて
  本願他力をときたまい
  具縛の凡衆をみちびきて
  涅槃のかどにぞいらしめし

曇鸞大師を粱の天子「蕭王(しょうおう)」は、
  ・粱(りょう)-中国の国の名前、隋以前
  ・「蕭王(そうおう)」は仏法で国を治めたはじめての国王、「武帝」。502年から556年の46年間国王。

おられる方向に向いて「鸞菩薩」とおっしゃって尊んだ。
  ・粱は南の方なので、曇鸞のいる北の方を向いて拝んでおられた。

三蔵流支が授けた仙経を、菩提流支のおしえにて焚焼した。
  ・三蔵流支-陶 華陽隠居(陶 弘景とう こうけい)粱の本草学者 道士 医学と書道に通じる 書家

ということが、どんなにすごいことなのか、講師の木越樹先生に教えていただいた。いつもはさらっと訳してわかったつもりになっている二行。

正信偈をよもう 復習 ② <曇鸞の大切な話>
正信偈をよもう 復習 ③ 如来とは一体何であるか 我をして能所転換せしむもの