『歎異抄』に帰る

-新迷林遊林航海記

自他の出会い

 連日やってもやっても仕事がある。忙しくて一日一食の日が多々ある。掃除できる暇はない。夕方から痛み止めのため酒を飲むあおる。

 コロナでテレワーク在宅勤務が多くなり女性の自殺者が増加したことが身にしみる。これで夫の昼飯を作れと言われたら私はキレそう。

 数年前に女性議員が、政策秘書だった50代の男性に、暴力と「このハゲ~」等の暴言の騒動が問題になって議員辞職されたが、私は最近(10/1)zoom学習会の複数の人前で、以前された仕打ちに対して腹ただしい思いを持ち続けている人のことを「あのハゲが」と叫んでしまった。女にとって男性のハゲは、男が考えるのとはなにか違う。それにしても、「ハゲ!」と叫んでいろんなものを失って辞めた方がいる。

私が「ハゲ!」と叫んで辞めなければならなくなるものはなにか。

彼女が辞めたものはなにか。

その辞め得ざるをえないものが、私が、「私」としているものなのだと思う。

辞めなければならなくなったら辞めたらいいのです。

そしたらまたしぶとくなにかがきっと残る。それを私とするに違いない。

 

報恩講研修会で田中美津論を学んだ。まあ実はこれは3年位前から取り組んでいた課題でもあった。買った本を開くたびになにか拒絶し続けたが、講師の方々のお陰で自分のところに入ってきた。

「己れの闇は己れの闇。他人の痛みは共有できない」という彼女の直感と「永田洋子はあたしだ」という自他の出会い

『人間の生のありえなさ』脇坂真弥著(青土社)・52頁

「このハゲ~」といった〇〇さんはあたしだ。

脇坂真弥先生は大谷大学文学部教授。学生さんはこんな面白い講義が聞けるのだなと、とてもうらやましく思った。また聞きたいなぁ。

今週のお題「最近おもしろかった本」